230723

 

パスタを解凍している。よくものを食べるようになったのは、お酒をよく飲むようになってからで、それはちょうど生きる実感が薄らいできた頃と重なる。六月末、くらい。
もう七月末か。起き上がるのをさぼっているうちに毎年この時期を無駄にする。

 

色々と調子を崩していたし、今もまあ崩れているけど、とにかくめちゃくちゃではあった。膿出し、と占い師に言われたのを何度か思い出したが、今回ばかりはもうダメだと思ってたし、月曜の朝には絶対に死んでやると、鎌倉に行く前のわたしは確かにそう決めていた。でも多分、もう死なないだろうな、それで普通に出勤して、普通に仕事をするだろう。あの日のわたしは死ぬことより鎌倉を選んだから。自殺は勇気じゃなくて衝動だ。どこにでも行ける、行きたいなら。でも行きたくないならどこにも行けない。それだけのこと。シンプルなこと。

 

日記はちゃんと書こうと思っていたのに。やっぱり今年も6月の記録は抜け落ちたままで、なんにもない。

 

これで最後、と唱えて観たムビナナでずっとずっと泣いていた。平日朝、だったから周りに人は居なくって良かった。そもそもこの日はちゃんと出勤する予定だったのに、朝のバスで涙が止まらなくなったせいで行けなかったんだった。泣くことはあまり珍しくもないけど、あれはさすがに酷かったな。

 

パスタができた。明太クリームパスタ。

 

長い付き合いの遠い友達にも電話を繋いでもらって泣いたりしていた。連勤が終わってからというものの、多分ずっと泣いていた。今年はよく泣く年だ。春でもう涙は枯れたと思ってた。

 

気付いたら毎日が終わっていた。ほったらかしにしているうちに、食べ物はいつも腐ってしまうから、すぐに食べられるものだけを買って帰っていた。ご飯にはカビが生えるし、玉ねぎからは芽が出るし、お肉はどんよりと血色をうしなう。そのことをよくよく学んでいた。改善しようと思えないのはそんな余裕がないからだ。貧しいなあ、と思う。

 

部屋には大体冷房がついていて、身体はどんどん弱っていく。くらげみたいに生きている。外にでると溶けて死んでしまう。

 

まだ生まれて20年しか経ってないので、生き死にの話をこういう時はよくしてしまう。もう満足だ、と口に出すと、まだまだ楽しいことあるよ、と返ってくる。そうだろう、とは思えるのに、生きててよかったことをすぐ思い出せないのはどうしてだろう。

 

明るい気持ちになれるかと思って吐き出したけどそうでもなかったな。明日も海を見に行く予定。美味しいものは大体食べてしまった。死後に快楽はない、という文章を見かけて、そっか、と思った。使い潰すのも多分悪くないんだろうね。後先は全然考えてない。この先の自分のしかめ面も、生き延びさせてあげないと拝めないから。
スタバのももももっかい飲も〜っと。美味しいよねあれ。ぜんぶ楽しみだね。はやく寝ようね。